小林クリニック院長のBlog
はだしのゲン その2

盆明けに職員が約束通り「はだしのゲン」の電子版を持ってきてくれました。暇をみては読んでいますが、長編のためなかなか進みません。ようやく原爆投下のところまで読みました。

一昨日の朝日新聞の記事です。
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「はだしのゲン」小中校で閲覧制限 松江市教委「描写が過激」
 広島での被爆体験を描いた、漫画家の故中沢啓治さんの代表作「はだしのゲン」(全10巻)が、昨年12月から松江市内の市立小中学校の図書館で子どもたちが自由に見ることができない閉架の状態になっていることが分かった。市教育委員会が作品中の暴力描写が過激だとして、各校に閲覧の制限を求めた。
 市教委によると、描写が残虐と判断したのは、旧日本軍がアジアの人々の首を切り落としたり、銃剣術の的にしたりする場面。子どもたちが自由に見られる状態で図書館に置くのは不適切として、昨年12月の校長会で全巻を書庫などに納める閉架図書にするよう指示したという。
 現在は作品の貸し出しはしておらず、教員が校内で教材として使うことはできる。市の調査では市立小学校35校、中学校17校のうち、約8割の図書館がはだしのゲンを置いている。
 はだしのゲンをめぐっては昨年8月、「ありもしない日本軍の蛮行が描かれており、子どもたちに間違った歴史認識を植え付ける」として、小中学校からの作品の撤去を求める陳情が市民から市議会にあった。
 12月の市議会教育民生委員会で審査した結果、「議会が判断することには疑問がある」と全会一致で不採択になった。複数の委員から「大変過激な文章や絵があり、教育委員会の判断で適切な処置をするべきだ」との意見が出たため、市教委があらためて協議し、閉架を決めたという。
 市教委の古川康徳副教育長は「作品自体の価値は高いので撤去するつもりはないが、子どもたちが自由に読むには配慮しなければならない部分がある」と説明している。
 作者の中沢さんの妻ミサヨさん(70)によると、中沢さんは生前、「戦争や原爆を食い止めるためには、子どもにも残酷でもその悲惨さを伝えるしかない。ゲンは子ども向けに描写をやわらげたが、実際の残酷さはあんなもんじゃない」と語っていたという。
 松江市教委の対応について、ミサヨさんは「信じられないし、悲しい。戦争や原爆の悲惨さや痛みがわかっていないのではないでしょうか」と話した。
 ■作品の本質見抜く力信じて
 広島で平和活動に取り組むNPO法人「ANT―Hiroshima」代表の渡部朋子さん(59)は「残虐なシーンは確かにあるが、子どもたちは『困難に負けず強く生きる』という作品の本質を見抜く力を持っている。子どもたちを信じて自由に読ませてあげてほしい」と語った。(藤家秀一、武田肇)
 ◆キーワード
 <はだしのゲン> 昨年12月に死去した中沢啓治さんが、6歳の時、広島で被爆し、父や姉、弟、妹を亡くした体験を基に描いた自伝的作品。73年に週刊少年ジャンプ(集英社)に連載を始め、単行本は汐文社版など650万部を超すベストセラーとなり、約20カ国語に翻訳されている。昨年度からは広島市の平和教育の教材に使われている。核軍縮・不拡散の必要性を伝えるため、日本政府が核不拡散条約(NPT)の加盟国に英語版を配布したこともある。
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戦争を体験した人達がだんだん少なくなっています。戦争を知らない大人が増えているのです。私は終戦後の世代ですが、親やいろいろの人達から戦争の悲惨さを習ってきました。戦争で日本軍が「はだしのゲン」に描かれた以上の残虐行為をしてきたことも習いました。私が知らされたことも、「はだしのゲン」に描かれたことも真実であると信じています。

残虐だから子供たちに見せたくないというのはいいわけでしょう。過去に日本の軍隊がアジアで残虐行為を行っていたことを認めたくない人達がいるのでしょう。このような考えはふたたび戦争への道へ日本を戻そうとする政治家たちに利用されるでしょう。

戦争を知らない大人たちは戦争のことをもっと知り、戦争のことを知らない子供たちに戦争の本当の姿を教えるべきでないでしょうか。
Date: 2013/08/19(月)


今日は終戦記念日
今日は終戦記念日、軍国主義日本がドイツのナチスやイタリアのファシストと同盟して世界を相手に続けていた侵略戦争が終わった日です。この戦争で我が国は、多くの日本国民を犠牲にしただけでなく、中国、朝鮮半島をはじめ多くのアジア人を虐殺するなど犯罪を犯してきました。私たち医師の世界では、陸軍第731部隊が満州で細菌兵器の研究を行い、多くの中国人やロシア人を生体実験に使って殺していたことも有名です。

私は戦後生まれですが、私たちの世代は小学校でも中学校でも、この戦争の反省の上に立って現在の日本国憲法ができたと習いました。2度と戦争をしないと9条をかかげ、天皇主権でなく国民に主権があること、終戦まで踏みにじられていた基本的人権の尊重も掲げられました。平和主義、国民主権、基本的人権この3項目が日本国憲法を構成する大きなテーマで、世界でもっとも先進的な憲法であると習ったものです。

最近この憲法を変えようという動きが活発になっているようです。特に、戦争をしない国から戦争をできる国に変えようという動きが目立ちます。自衛隊を国防軍にかえる、集団的自衛権を認めアメリカの戦争に日本も参加できるようにするなどです。

麻生さんという総理大臣までした人は、これまでも度々問題発言を繰り返してきましたが、最近また重大な問題発言をしました。「ナチスを見習って、いつの間にか憲法が変わっていたというようにすればよい」と発言したのです。大非難を浴びて、「ナチスを例にとったのは撤回する」といいましたが、ナチスの犯罪を批判したりかつて日本がナチスと組んで侵略戦争をしたことへの反省する言葉はありませんでした。この人自身は、戦時中強制連行(今でいうと拉致に当たる)した朝鮮人たちを強制労働させて大もうけした麻生炭鉱のぼっちゃんです。自分が大金持ちであるのは、このようにしてもうけた麻生炭鉱の遺産があるためであることにも自覚も反省もないのでしょう。

もともと日本政府は村山談話で中国に対し「植民地支配をし侵略した」と認めており、河野談話では「従軍慰安婦を強制した」と謝罪しています。今頃になって過去の戦争への反省がない政治家たちが、「村山談話や河野談話を見直す」と発言したり、A級戦犯が一緒にまつられている靖国神社に参拝したり、従軍慰安婦制度などそもそもなかったなどと発言することによって、日本とアジア諸国の関係は悪化しています。この点ドイツでは全く逆です。戦後68年たった今でも隠れていたナチス残党が摘発され、ナチスドイツへの反省は多くのドイツ国民の心に刻まれているようです。

日本の政治がもう一度過去の戦争への反省の立場に立たなければ、近隣諸国や世界と仲良くすることはできないだろうと私は思っています。

話は変わりますが、8月6日外来が少し暇になったときある職員が私に言いました。「先生、今日は原爆の日ですね。以前は8月になるとよくテレビで戦争の番組があったのに最近はあまりないですね」と。私は職場で戦争のことなど話したことはあまりなかったと思うのですが、私が平和主義者であることをよく知っているような口ぶりでした。なるほどテレビの番組表を見ても終戦の特集番組などはほとんど見あたりません。8月6日が広島の原爆投下の日であることや、テレビで戦争のことを言わなくなってきたことを話題にする職員がいることを知って、少しうれしくなりました。その日の夜だったか「24のひとみ」が放送されたので録画もしてみました。いい映画でしたね。原作者壺井栄の気持ちがよく伝わってきました。

クリニックが盆休みになる前日の12日、別の職員が、前回書いた「はだしのゲン」を読んだのでしょう。「先生、はだしのゲンをもう一度読みますか。全巻の電子版を持っているので持ってきますよ」と言ってくれました。明日は私の手元に届くことでしょう。楽しみです。
Date: 2013/08/15(木)


はだしのげん
今日NHKスペシャルではだしのげんをやっていました。懐かしいです。少年時代この話が連載されていた漫画雑誌を親に隠れてこそっりかって読んでいました。50年ぐらいたった今でも衝撃的な話を覚えています。

福島原発事故から2年以上経ちました。事故のあとは多くの日本国民が原発はもういらないと思っていたのに、いつの間にか政府や与党が率先して原発再開にうごいています。

福島の教訓はもう忘れられているのでしょうか。はだしのげんをもう一度全部読んでみたいですね。
Date: 2013/07/30


偶然の重なり
偶然ということは滅多にないけどある物ですね。しかも2つの偶然が重なると言うことは滅多にないですね。

小林クリニック職員のY君のお父さんが田舎の病院に入院しました。なんとその病院の院長が、私の大学の同級生だというのです。小林クリニックにホームページで私の顔を確認しやっぱりそうだと言うことになったそうです。

ちょうどそこへ、週一回パートで診察に来ている外科医が、これは僕の高校時代の同級生で、
クラスも同じだったというのです。

Y君からそのことを聞いた私は、同級生の外科医の名前はうろ覚えに覚えていましたが、顔が全く思い浮かびません。
自宅に帰ったとき高校の卒業アルバムを探し回って、ようやく見つけました。
高校の同級生がまさか岡山で医者をしているとは思いもしていませんでした。

卒業写真を見てやっとその同級生の顔を思い出しました。ほかにも懐かしい顔がいくつも写っています。
何しろ高校卒業後45年もたっているのです。この間ほとんど誰とも顔を合わしていません。

この間同窓会はあったのかな。なかったような気がします。
Date: 2013/04/16(火)


100歳の誕生日

また私事ですが、今日は父の100歳の誕生日です。昨日は日曜日で小林クリニックは休日当番医だったのですが、
夕方からは自宅に帰ることができたので家族全員でお祝いをしました。

まずはケーキのろうそくに火をつけ、電気を消してみんなでハッピーバースデイの歌を歌い、
そのあと父がろうそくの火をぷっと吹き消しました。
孫達が(父からはひ孫達)がクラッカーをパンパンと鳴らしました。

長男夫婦からは足温マッサージ器、孫達からは「ひいおじいちゃんおたんじょうびおめでとう」の手紙がプレゼントされました。

父は大変喜んで総理大臣や岡山県知事、岡山市長からの賞状やプレゼントを見せびらかしました。
若いときから反権力、反骨思想家だった父が(戦争前には治安維持法違反容疑で特高警察に捕まったこともあるそうです。
今でも天皇制廃止を主張する文章を書いています)内閣総理大臣の表彰状を自慢そうに見せるのは、何かおかしいような感じでした。

100歳でもとても元気です。耳は全く聞こえないのですが、足腰はしっかりしています。
家族の誰も知らない内に一人で近くのスーパーへ買い物に行っていたりしてびっくりさせられます。
昨日も「これだけ長生きできて元気なのは、小学生の頃から毎朝乾布摩擦をして、体操もしているからだ」と自慢していました。

歯は全部自分の歯です。固いものは食べようとしませんが、たくさん食べます。

足や腰や鼠径部が痛かったのも最近治って、どこも痛くないといいます。
ついこの前までは、あっちが痛いこっちが痛いといって家族を困らせていたのですが。

「長生きできてよかった。でも長生きすると家族に迷惑を掛ける」などと言いました。
でも家族はみんなもっと元気で長生きしてもらいたいと思っているのです。




Date: 2012/12/03(月)


不当な減点(透析を一回減らせ)
私たちが行う診察、投薬、処置、手術などの医療行為は毎月まとめて請求書(レセプト)にして、国保連合会や、社会保険支払基金へ提出します。

しかし提出したレセプトの中身が全部認められるわけではありません。いろいろな理由をつけて正当な医療行為に対して減点され、その分が支払われないことがあります。

今回は大変な減点通知書が来ました。ある透析患者さんのレセプトです。この方は週3回(月、水、金)透析されています。7月には月水金曜日が13回あり、カレンダーどおりに13回の透析を行い、13回透析をしたレセプトを送ったのです。しかし今日帰ってきた減点通知書を見て驚きました。

13回の透析の内12回しか認めないと言うのです。その理由は、一回は不適応または不必要というのです。13回の内いつの分が不必要だったのか、なぜ不必要だったのかは一切かかれていません。

レセプトの審査は審査委員会と言うところでしています。透析を一回とばすと生命に関わると言うことは誰でも知っている常識ですが、どうやら審査委員の中にはそのようなことも知らない非常識な人がいるようです。

この様な減点をされると、まじめに医療に取り組んでいる医療者はがっくりします。政府が医療費を減らすために減点を増やそうとしているとしていることはよくわかっています。しかしそれは不正な医療行為や、不正請求に対して行われるならわかります。

まじめに、正当にやっていることに対して、しかも人の命に関わることを減点するなどとんでんもないことです。今回のことにはあきれ果てました。医療に対する熱意がそがれる思いです。
Date: 2012/09/19(水)


透析室拡張工事が完了
5月末から始まった透析室拡張工事がやっと終わりました。今日から新しく拡張された透析室も使用できるようになりました。

いままで狭い透析室に20床の透析ベッドをおいてぎりぎり状態でやっていたのですが、今回の工事で30床まで置けるスペースを確保することができました。新しいところへ2床を移動してベッドの間隔に余裕を持たせることができました。

何年も前から長期透析の合併症の一つである透析アミロイドーシス予防のため普通の血液透析と異なった血液濾過透析(HDF)を当院でもやっていました。今年になってもっと優れた方法であるオンラインHDFの機械に更新し4月からオンラインHDFにも取り組んできました。しかし2台しかなかったので一部の患者さんにしか使えませんでした。今回オンラインHDFの機械を新たに3台導入して計5台とし、15人の患者さんに使用できるようになりました。

透析アミロイドーシスに対する、最新の治療法です。
Date: 2012/07/11(水)


今日から無床診療所
 正式には今日から、実質的には先週末から小林クリニックは病室を廃止して無床診療所になりました。開業以来20年と7ヶ月、入院患者さんがいない日は一日もなかったのですが、先週末から夜は誰もいません。月水金曜日は夜間透析があるので夜遅くまで明かりがついていますがそれ以外の日は夕方以降は真っ暗です。

 私は相変わらずトレーラーハウスで愛犬ソーサとマリーと一緒に当直をしています。ちょっと寂しい感じ。でも入院患者がいないので、月水金曜日以外は自宅で夕食を食べることにしました。孫達の顔を今までよりたびたび見ることができるのはよかったかな。

 病室を廃止した理由は、増え続ける透析患者さんに対応するには、病室を壊して透析室に改装することが第一です。

 これからまだ長い間、元気に透析の仕事を続けるためには、病室も透析も一般の外来も何もかも一人でやっていくのは無理な年齢になったことも理由の一つです。

 やむを得ず他の病院へ転院して行かれた長期入院患者さんの顔が浮かびます。

 5月中旬には病室を壊して透析室を拡張する工事が始まります。
Date: 2012/05/01(火)


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